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APC(論文掲載料)とは

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APC(論文掲載料)とは

APC(Article Processing Charge)とは、論文の投稿時に出版社に支払う費用のことです。論文掲載料のほか、論文投稿料や論文処理費用などと呼ばれる場合もあります。

論文が掲載される際、出版社は著者(研究者や大学教授など)に対して手数料を課します。著者が大学に所属する場合、基本的にAPCは著者が所属する大学によって支払われます。

ジャーナル(学術誌)の現状と、問題点

ジャーナルの現状

学術誌に掲載される論文を「ジャーナル論文」といいます。

IT技術の向上やデバイスの普及により、ジャーナルのオープンアクセス化が急速に進みました

諸外国では論文のオープンアクセス化が大前提とされ、研究データのオープン化を促進することが公的資金によって戦略的に進められています。

論文だけでなく研究データそのものが大きな価値を持ち、国家・企業・出版社・研究機関の次の競争の要素となっています。

ジャーナルの問題点

市場の特殊性や世界的な論文数の増加などを背景に、ジャーナルの購読価格は上がりつづけることが定常化しました。

また、近年のオープンアクセス・ジャーナルの急速な普及に伴い、APC(論文掲載料)の負担は増大しています。

従来の購読価格上昇の問題にとどまらず、APCへの対応など、ジャーナルを取り巻く問題はより拡大・複雑化しているといえます。

ジャーナル問題への対応は、これまでジャーナルへのアクセス確保に努めてきた大学図書館を中心としたものから、研究者は勿論、大学の執行部や研究資金を扱う組織も巻きこんだ議論が不可欠な問題へと変化しています。

大学の取り組み

ジャーナルの購読契約にあたり、各大学ではミッションやニーズなどの置かれた状況を考慮した上で、最も合理的な契約形態を選択することが求められます

研究者や学生にとって真に必要なジャーナルを把握するため、大学ではジャーナルの利活用状況など必要なデータを収集しています。

近年は大学ごとに学術誌や大学紀要を機関リポジトリで公開することが増えており、研究成果へのアクセス確保に努めています。

APCの負担増大に伴う研究資金獲得のため、企業・大学・行政が結びついて研究開発などを行う産官学連携を実施する大学も増えています。

現在の日本では、科学技術や学術分野での世界における国際競争力や国際プレゼンスの向上を果たすことが求められています。

また、日常のあらゆる場面でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでおり、このような観点からも、研究成果のオープンアクセス化、研究データのオープン化を加速していかなければなりません。

時代によって変化する大学図書館に求められる機能と役割。自館の「課題」と「ビジョン」とともに進化できる、変化に強い図書館システムを選びましょう。

ニーズに合った実績とサービスで選ぶ
大学図書館システム3選

種類別に探す図書館システム

図書館の種類によって利用者の求めるサービスや情報の範囲が異なります。例えば、公共図書館では貸出・返却処理の効率化が重要であり、大学図書館では学術的な検索機能やリポジトリ管理が求められます。
適切な図書館システムを選ぶことは、図書館の運営効率化だけでなく、利用者の満足度向上や継続利用につながります。
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