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様々な分野で活躍を見せているAIやロボットは、図書館システム業務でも活用できる能力があります。どのような業務が得意で、どのように活用されているのか、事例などを紹介します。
図書館での業務は、本の貸し出し、蔵書点検、レファレンスなど、多岐に渡ります。こういった業務の、どのような場面でロボットが活用できるのでしょうか。
図書館での業務は長い期間人力で対応をしていましたが、近年発展を見せるAIやロボット技術の活用により、業務時間の短縮や効率化に繋げられるようになりました。特に、本の貸し出し作業や新刊の登録、蔵書点検など、手順が決められておりイレギュラーが発生しにくい業務は、AIなどのロボットが得意とする分野の一つです。
図書館システムにこういったロボットの導入・活用をプラスすることで、人員が不足していても、業務が滞りなく進む図書館にできるでしょう。
AI搭載のロボットが現在特に得意としており、図書館システムに活用しやすい技能が「画像解析」です。視認した映像に映っている文字や映像、写真を解析し、用意されたデータと一致するものがあるかを瞬時にチェックできる機能です。図書館システムの蔵書データとロボットを紐づけ、本棚一つ一つを確認させて「資料がきちんとあるか」「蔵書がデータ通りに揃っているか」といったチェックを行う蔵書点検に活用され注目を集めています。
実際にどんなロボットが活用されているか、事例をご紹介します。
シダックスグループが株式会社サイバーコアと共同開発したのが、画像解析による蔵書点検が行える図書館システムが「KoKoBo(ココボ)システム」です。従来の蔵書点検では、一冊ずつバーコードを読み取りチェックを行っていました。KoKoBoは背表紙に記載されている情報を解析しデータと一致するかをチェックするため、ロボットを本棚の前に通すだけで蔵書点検が完了する点が特徴です。
蔵書に「RFID(ICタグ)」を付与し、そのタグをロボットが読み取ることで蔵書点検を効率化させる図書館システムが、大日本印刷株式会社(DNP)の発表したシステムです。蔵書へのタグの付与作業など、導入に際しコストが発生しますが、蔵書点検の時間の8割が削減できたなど、めざましい効果をあげているシステムです。
本の貸し出しや蔵書検索で役立つ図書館システムを搭載したロボットが、NUWA ROBOTICS社の発表した「kibbi AIR(ケビーエアー)」です。猫の特徴を模した外見を持つコミュニケーションロボットで、利用者がセルフで本の貸し出しができるようになるなど、対人業務に対応しています。
図書館システムでも、業務効率化を目指しロボットの活用・導入が増えてきました。どのような場面で導入できるのか、どのように活用したら結果に繋げられるのか、事例も増えてきていますので、ぜひ検討してみてください。
図書館の種類によって利用者の求めるサービスや情報の範囲が異なります。例えば、公共図書館では貸出・返却処理の効率化が重要であり、大学図書館では学術的な検索機能やリポジトリ管理が求められます。
適切な図書館システムを選ぶことは、図書館の運営効率化だけでなく、利用者の満足度向上や継続利用につながります。
当サイトでは、図書館の種別ごとに人気システムを調査し、掲載していますので、導入の参考にしてください。