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図書館をコンピューター化するメリットとは

おすすめの図書館システムを種類別にチェック

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図書館のコンピューター化は、利用者・管理者双方にとってたくさんのメリットがあります。今回は、それぞれの立場から感じるメリットと、コンピューター化によってより広がる図書館の活用方法などを紹介します。

図書館をコンピューター化するメリットとは

図書館のコンピューター化によって得られる恩恵を、立場別に紹介します。併せてこれまでとは異なる図書館の活用方法も確認しておきましょう。

利用者のメリット

図書館をコンピューター化すると、図書貸し出し数が2倍になるといわれています。大きな理由として考えられるのは、貸出・返却手続きがスムーズになる点です。

多くの場合、システム導入後は貸出・返却手続きが従来のカードからバーコードに変わることにより、貸出・返却にかかる時間が1/5ほどに減少するとされています。資料検索なども簡単にスピーディーに行えるようになるため、調べ学習への抵抗も軽減します。

図書離れが叫ばれる子どもたちも、バーコードで楽しく借りられるようになれば図書館に足を運ぶきっかけになるでしょう。

管理者のメリット

カードからバーコードへの管理方式の変更は、管理業務の簡略化にも大きな影響をもたらします。

まずは、カードの発行・管理の時間がなくなります。加えて、全ての本にバーコードを貼付しデータベースで厳密に管理できることから、正確な蔵書管理と貸し出し状況の確認が可能になるのです。

延滞のチェックや督促業務についても、システムを導入すれば未返却の把握から督促状の印刷まで人手を割くことなく行えます。

広がる図書館の活用方法

図書館システムを導入すると、貸出傾向や利用者地域といった情報が瞬時にデータ化されます。得られるデータを有効活用すると、これまでにない図書館の活用方法がみえてきます。

ひとことで図書館といっても、教育施設や公民館、企業など場所によってニーズはさまざまです。各図書館は、データが示す利用者ニーズから蔵書傾向を決めることで、ニーズに合わせた無駄のない予算配分が可能になります。

さらに、図書館をコンピューター化すると近隣地域のほかの図書館とインターネットを介して情報共有できるようになり、利用者もいろいろな図書館の蔵書確認ができるようになります。各図書館の蔵書傾向が多少偏っていても地域全体でカバーすることができるようになるのです。

コンピューター化にあたっての懸念点とは?

メリットの多い図書館のコンピューター化ですが、懸念される点もあります。デメリットもしっかりおさえておきましょう。

第一には、費用の問題が挙げられます。初期費用は図書館の規模によっても異なりますが、少なくとも新しい機材や蔵書のデータ化などにまつわるものが必要です。これに加えて維持費としてシステムサポート料や保守料、バーコードなどの消耗品費などを見積もっておかなければなりません。

次に懸念されるのは、ノウハウの問題です。いくらいいシステムを導入しても、上手に使いこなせなければ意味を成しません。パソコンや電子機器に不慣れな職員が多い場合には、費用がかかってもハイクラスのシステムサポートコースに加入することも検討する必要があるでしょう。

最後に、手間の問題です。「蔵書をデータ化するための手間」は決して小さなものではないのです。

システム導入には、すべての蔵書にバーコードを貼付しなければ正確な管理が実現しません。そのため、多くの図書館では休館期間を設けて集中して作業にあたります。教育施設であればボランティアの協力者も集まりやすいのですが、企業や大規模図書館であればこの手作業のための人員手配や人件費などが発生することも考えられます。

ここで紹介したデメリットは図書館の規模や資金力によっても影響の大きさが変わるところですので、一度システム会社に見積りとシミュレーションを依頼してみるとよいでしょう。

図書館システム・会社一覧と
選び方のポイント

種類別に探す図書館システム

図書館の種類によって利用者の求めるサービスや情報の範囲が異なります。例えば、公共図書館では貸出・返却処理の効率化が重要であり、大学図書館では学術的な検索機能やリポジトリ管理が求められます。
適切な図書館システムを選ぶことは、図書館の運営効率化だけでなく、利用者の満足度向上や継続利用につながります。
当サイトでは、図書館の種別ごとに人気システムを調査し、掲載していますので、導入の参考にしてください。